平安時代末期より愛知県常滑市を中心とし、その周辺を含む知多半島内で焼かれる陶器。常滑焼といえば、滑らかな陶土を焼き締めた赤い(朱泥)急須を思い浮かべるほど、常滑焼急須は全国的に有名です。あの赤い色は、陶土に含まれている鉄分や陶土に混ぜ込まれるベンガラ(酸化鉄)が発色したもので、常滑焼を特徴づけるものになりました。現在は朱泥の急須だけでなく、黒、緑、茶、黄土など、多様な色が開発されています。無釉焼き締めが基本ですが、釉薬を掛けた物も多く作られるようになりました。一方、工業用タイルや土管などの建築土木関連の製品が多いことも常滑焼の特徴です。また、招き猫の産地としても有名です。